
抄録
「目的]
当院では、2009年4月より、副食前品3食ともソフト食の提供を実施している。
しかし、咀嚼嚥下障害への対応として、口腔内に残渣を減少するため、調理過程での食物繊維損失量はあり、患者の排便状況、栄養状態に及ぼす影響を検討した。またその対応策として、調理方法の変更を検討した。
[方法]
2009.年4月現在ソフト食摂患者5名を対象とし、排便状況、下剤使用状況、食種、摂食状況、間食の有無、栄養状態について調査した。また、調理法の検討として、食物繊維をそのまま残存させたソフト食と口腔内に残渣が残らない程度に調理したソフト食を言語聴覚士を含めた多職種スタッフに試食を依頼、口腔内渣、嚥下送り込みの比較調査、評価を依頼した。
[成績]
5名のソフト食摂食状況は全員10割摂取できており、ソフト食摂食以前の食種を摂取時より、捕食、咀嚼、嚥下状態は改善されていた。便秘、下剤使用状況では、4名の患者については、ソフト食開始以前より、便秘傾向見られ、下剤使用されていた。そのうちの1名の患者についてソフト食開始以前は、便秘傾向あった時のみ下剤使用と不定期であった。しかし、ソフト食開始後は毎日の下剤使用と、便秘傾向の亢進が見られた。栄養状態は5名の平均ALBは、3.5g/dlであった。また、2名に低栄養状態見られた。
[結論]
この調査より、食物繊維摂取減少が患者に及ぼす影響について便秘亢進が1名の患者に顕著に示された。
調理方法の検討評価として、魚、芋類の食物繊維を残存させたまま調理したソフト食は、患者に提供、摂食状況経過観察より、ほぼ捕食、咀嚼、嚥下に問題なく提供できるとされ、調理方法の変更を実施した。便秘習慣の亢進防止、予防にソフト食食物繊維の残存量の低下に着目し、ソフト食を提供する事は必要であると言える。