認知症治療病棟のご案内

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理念

当院認知症治療病棟では、患者様の「私らしく生きる」が実現できるように、本人の意思・価値観を尊重したケアを目指しています。周りの人との絆を保ち、自分の能力を発揮し、笑顔で生活できるようにするための援助を行っています。

患者様の尊厳を守り、生活の質を高めるために・・・

・患者様の行動を制限するようなベルトなどの使用は、原則として行っていません。
・できるだけ流動食を避け、ご自分の口から食事を摂っていただけるように、食事の形態や内容を工夫しています。

回想法の取り組み

回想法とは、アメリカの精神科医、ロバート・バトラー氏が提唱した心理療法です。
昔の懐かしい思い出を語り合うことは、記憶を刺激し、精神状態を安定させるという効果があります。このために、昔を思い出してもらう、いろいろなきっかけを用意するのが回想法です。
認知症の患者様は、新しいことを記憶することは困難ですが、昔の記憶はしっかり残っていることが多いので、記憶を思い出そうとするときに、自然と記憶力や集中力を使うこととなり、それが脳の活性化につながるのです。回想法を長く続けることで、認知機能が改善されることも明らかになっています。
そうした精神の安定や、認知症の症状改善を通じて、ご本人の意欲の向上にもつながります。

当病棟では、以下の二種類の方法で、回想法に取り組んでいます。

グループ回想法

image2病棟内にある、昭和時代の民家をモチーフにした建物、通称「加藤邸」にて、数名の患者様でグループになり、回想法を実施しています。昔よくした遊びや、お手伝いなど、毎回テーマを決めて、懐かしい話に花を咲かせています。思い出話を語り合うだけでなく、懐かしいおもちゃなどに実際に触れてみることもあります。患者様は、「こんなふうにやったのよ」と身振り手振りを交えながら、いきいきとお話してくれます。「思い出を共有できる仲間との出会い」という新たな喜びも生まれます。

 

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思い出喫茶

image7こちらも加藤邸にて、スクリーンに懐かしい昭和時代の映像を映し、それを見ながら会話を楽しんでいます。喫茶店のように注文をとり、コーヒーや紅茶をお出しします。いらっしゃった方はどなたでも参加でき、ゆったりと過ごしていただくことができます。映像を元に引き出された記憶で、心穏やかになるだけでなく、「自分はこういう人生を歩んできた」という自信を取り戻すきっかけにもなります。スタッフにとっても患者様のことをよりよく知ることができる、貴重な時間です。

誤嚥性肺炎予防の取り組み

image8誤嚥性肺炎とは、細菌が唾液や胃液と共に肺に流れ込んで生じる肺炎です。高齢者は、加齢による筋量・筋力や身体機能の低下、活動の減少などにより、食べ物を飲み込む動作が正しく働かないことがあり、誤嚥性肺炎を発症する危険が高いです。食事に必要な口・舌・頬などの筋肉を刺激し、唾液の分泌を促し、飲み込みにくさやむせ返りの軽減を図るため、当病棟では、毎食前に10分間程度「お口の体操」を実施しています。
内容は、深呼吸、首・舌・頬の運動、発声練習、最後には皆で歌を歌います。とてもにぎやかに、楽しく行っています。スタッフもいっしょに体操を行うので、患者様とのコミュニケーションも図れます。また、お口の体操で使う筋肉は、笑顔をつくる筋肉でもあるので、楽しくおしゃべりをすることにもつながります。