NSTとは、栄養サポートチーム(Nutritional Support Team)のことであり、栄養療法を必要とするすべての患者さんを対象とします。

  1. 栄養管理が必要か否かを判定する栄養評価
  2. 適切な栄養管理がされているかをチェック
  3. 最もふさわしい栄養管理法を指導・提言
  4. 栄養管理を伴う合併症の予防・早期発見・治療
  5. 栄養管理上の疑問に答える
  6. 資材・素材の無駄を省く
  7. 早期退院や社会復帰を助ける
  8. 新しい知識の習得・志気の向上

共和病院でも早くからNST活動の必要性を掲げ、2005/4/1に「NST共和」を立ち上げ、2006/9/1には日本栄養療法推進協議会から正式にNST稼働施設として認定されました。

栄養療法には、チーム医療が不可欠です。院長直属の組織として、下記のような構成をとっています。

  • Supervisor 加藤仁理事長
  • Chair Person 保原怜子医師
  • Director 齊藤玲子(薬剤師)
  • Core Staff (医師)(管理栄養士)(薬剤師)(看護師)(臨床検査技師)(言語聴覚士)
  • 病棟NST 各病棟担当の医師・看護師・管理栄養士・薬剤師・臨床検査技師・事務職員

役割について

医師
  • 病状の把握
  • 栄養障害の有無や程度の判定
  • 主治医の治療方針の確認
  • 栄養状態と栄養補給に関する最終的な決定
  • 栄養管理法の手技の実際と指導
  • 適切な栄養管理がなされているかの確認
  • 栄養療法の効果判定と合併症の確認
  • 栄養管理上の問題点の解決
管理栄養士
  • 身体計測の変化や摂取栄養量の把握など栄養アセスメント(基礎エネルギー量及び必要エネルギー量を算出)
  • 栄養投与経路及び栄養剤の指示
  • 身体計測、栄養摂取量のモニタリング
  • 栄養療法に伴う合併症の早期発見・予防
  • 栄養相談
  • 栄養関連の情報提供
薬剤師
  • 処方内容からのモニタリング
  • 生化学的知識に基づいた栄養療法の提言・問題点の抽出
  • 栄養療法に伴う合併症の早期発見・予防
  • 栄養剤の説明・服薬指導
  • 栄養関連製剤の情報提供
臨床検査技師
  • 検査データに基づく対象患者の抽出
  • 対象患者リスト・個人別検査の結果時系列一覧作成
  • 血液検査データの把握と解釈
  • データに基づく病態や栄養状態に関する疑問点・問題点の抽出及びアドバイス
  • 細菌検査結果(MRSA検出など)や輸血実施の有無など検査データに関わる情報提供
看護師
  • 栄養的問題症例の抽出・提示
  • 食事摂取場面からの情報提供(形態の確認・摂取状況・嚥下状態・表情や言動など)
  • 入院までの食生活情報の提供
  • 食事と治療に対しての本人及び家族の思いなどの情報提供
  • 病状観察及び適切な栄養管理がなされているかの確認
  • 体重測定
言語聴覚士
  • 音声機能、言語機能、摂食・嚥下機能訓練
  • 聴覚に障害のある者に対し、診療の補助として、機能の維持向上
  • 言語訓練その他の訓練
事務職員
  • 経済性についての情報提供と検討(流動食、薬剤、材料等のコスト比較など)
  • 費用削減に関する資料作成

NST活動としては週1回のコア・ミーティングと病棟回診、月1回の全体ミーティングと勉強会を行っています。入院患者さま全体の栄養評価を行い、また栄養ケアが必要な患者さまに対しては、医師、管理栄養士、歯科医師、薬剤師、看護師、介護士、臨床検査技師、言語聴覚士など多職種からなる栄養サポートチーム共和(NST共和)が協力し、それぞれの立場から、患者さまを栄養面からサポートしています。さらに個別対応が必要な患者さまに対しては、管理栄養士が直接病棟に出向き、対応しています。共和病院の理念である『優しい医療、楽しい職場』がNST活動の基本になっています。また最近では、生活習慣の乱れから肥満、メタボリックシンドロームが多く認められるようになりました。外来患者さま、職員も含めての肥満予防、肥満対策の目的で『メタボリックシンドローム教室』を2007/9/1から開催し、肥満改善に努めています。共和病院でも職員の肥満者が多く、「メタボリックシンドローム教室」では、この教室に参加している職員全員で-100kg/年の減量を目指しています。一年後には、よりスリムになった職員が優しい医療を行っていると思います。

NST 学会・研究会活動

平成19年9月5日 共和病院 院内勉強会
メタボリックシンドロームとは

平成18年11月29日 愛知県精神病院協会 栄養士会
精神科病棟におけるNST活動と栄養管理の実際

平成18年11月17日 第34回 日本精神科病院協会 精神医学会
精神科病院におけるNST活動

平成18年7月15日 第3回 共和病院 認知症勉強会
高齢者の栄養管理

平成18年5月25日 近隣の精神科病院の薬剤師・栄養士のための勉強会
精神科病棟におけるNST活動

平成17年9月3日 第5回 愛知NST研究会学術集会
高齢入院患者に対してNSTが関わる上での問題点

平成17年2月26日 第4回 愛知NST研究会学術集会
療養型病床群入院患者の所要エネルギー量の検討

原著

介護療養病床入院患者の栄養管理および高蛋白経腸栄養剤投与効果の検討 機能性食品と薬理栄養
J・JSMUFF  Vol.4 ,No.3 189-193 2007

概要
高齢者の栄養管理を行うために、栄養学的調査を行った。平均年齢は77.6歳、平均BMIは18、血清アルブミンの平均値は3.4mg/dLであった。基礎代謝量はHarris=Benedict式で算定し、これに活動係数を掛けた値をエネルギー所要量とした。活動係数は患者のADLに基づいて、活動性が亢進した患者:1.8、ほぼ正常な日常生活 を送る患者: 1.7、短時間の車椅子座位が可能な患者: 1.6、寝たきりだが 多少の活動性がある患者: 1.2、反応なく寝たきり状態の患者: 1.0とした。この値に基づいて高齢入院患者の栄養管理を行っている。また経腸栄養患者のうちで摂取カロリーの少ない患者では、蛋白質が不足しやすいため、熱量比22%の経腸栄養剤を投与することで血清アルブミンが平均約9%増加した。

栄養サポートチーム共和ロゴマーク紹介