病院広報誌 WA! 第105号 2026.01.01 | 広報誌WA!

人の営みの価値を見つめ直す

共和病院 看護部 部長 濱田 久美子

新年あけましておめでとうございます。皆様におかれましては、健やかに新しい年を迎えられたこととお慶び申し上げます。
日頃より当院の活動に温かいご理解とご協力を賜り、心より感謝申し上げます。

新しい一年の幕が上がりました。
昨今、社会の変化は日々加速し、医療を取り巻く環境も複雑さを増しています。タイパやコスパが重視され、規定やマニュアル、コンプライアンスのもとで働く私たちは、やらなければいけないことに追われる日々を送っているような気がします。合理化や効率化は必要なことで、医療の安全や質向上のために欠かせませんが、その一方で、人がモノ化し、感情や思い、自分らしさが置き去りになってしまうような危うさを感じることもあります。

日本赤十字看護大学名誉教授の川島みどりさんはある講演で、看護師は「生命観、人間観、看護観をふまえ、全身と全人格を投入して人間をケアするのだ」と述べています。AIのようなさまざまな技術が発展し、医療が大きく変わりゆく今だからこそ、新たな技術と協働することと同時に、人がやるべきことや人にしかできないことに目を向けることも非常に大切なのではないかと考えています。役割や規定を超えた感情の波や、直感や違和感、情緒的なつながり。人の営みは、時に面倒くさく非効率なこともありますが、そんな中にこそ人のあたたかみや面白みがあります。

今年度より私は看護部長として当院の看護を担うこととなりました。そのような立場に立てているのは、私の思いを汲み支えてくれる良き理解者たちに恵まれたおかげです。一方で、これからは同じ価値観の中にとどまらず、様々な背景、立場、考え方を持つ人々とつながっていくことが求められていると感じます。人の話をよく聴き対話を重ね、一緒に揺れながら悩み、変化を恐れず楽しみながら、人にしかできないケアを守り育てていくことで、当院の理念である「優しい医療・楽しい職場」の実現に向かいたいと思います。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。皆様にとって心豊かで穏やかな一年となりますように、そして当院の看護がその一助となれるよう力を尽くしてまいります。

 

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